シャッターの仕組みとストロボ同調について説明しています
フォーカルプレーンシャッターというのは
フィルム面の直前(ボディーに組み込まれている)にあって、2つの幕(先幕と後幕)で露光時間を調整するもので、先幕が動き始めて閉じていた状態から光が通る隙間が作られて、後幕が動いて光が通る隙間を閉じていきます
イメージ図で説明すると
シャッターが作動する前の状態、オレンジ色が先幕、緑色が後幕です
先幕(オレンジ)が動き始め、黄色の部分に隙間ができて光がフィルムに当たります
そして、任意の場所で後幕も動き始めます
フィルムを巻き上げるとシャッターチャージされて最初の状態に戻ります。
フォーカルプレーンシャッターとストロボ同調
フォーカルプレーンシャッターで高速シャッターが実現できるのは、先幕が全開する前に後幕が動き出し、先幕と後幕の間にできた隙間(スリット)から得られる時間で露光しているためで、高速シャッターではフィルム全体を同時に露光しているのではありません
このフォーカルプレーンシャッターの仕組みが「ストロボ同調速度」に関わってきます
ストロボが光ってフィルム面全体に光を当てるためには、ストロボが光った瞬間にシャッターが全開になっている必要があり、スリット幅を利用した高速シャッターの時ではフィルム面の一部にしか光が当たらず上手くいきません
フィルム面全体が黄色になる(フィルム全体に同時に露光されている)時がないですね。この状況でストボロを発光しても黄色い部分以外は真っ黒になります
画面全体をストロボの光で露光するには
オレンジ色が先幕、緑色が後幕です
先幕が動作を終了して隙間が全開になり、後幕が動き始める前のこの状態で発光させます
ストロボを同調させるためには、3枚目の図のようにシャッター幕が全開になるシャッター速度でなければダメなのです。
最近のカメラではストロボに同調できる最速のシャッター速度は1/250秒くらいで、この速度をストロボ同調速度ということが多いですが、これよりも遅い速度でストロボ同調撮影が可能となります
先幕シンクロ・後幕シンクロ・スローシンクロなどはこちらのリンクに
レンズシャッターというのは
レンズに組み込まれていて、絞りのような羽を動かして露光時間を調整するもの
レンズシャッターとストロボ同調
レンズシャッターは「すべてのシャッター速度でストロボ同調できます」
絞りの羽みたいなのが動いて中央から開いて閉じる仕組みなのためです
但し、レンズシャッターの構造から1/500秒くらいが限界で、それより速いシャッターは切れません
シャッター速度と手ブレについて
シャッターのレリーズボタンを押すときは『優しく』しましょう。
乱暴に押すと、その瞬間にカメラも動いてしまし画像がブレてしまい台無しになります。
特に低速域のシャッターを切るときときは注意が必要です(最近は手振れ補正機能というものありますが、オールドカメラを使うときには使えません)
手ブレの限界速度は(個人の技量差もありますが)
1/着けているレンズの焦点距離という雑誌の記事を読んだことがあります
50ミリの標準レンズなら1/50秒です