ISO感度やガイドナンバー、絞りが変化すると変わる露光量などについて
初心者の頃に感じるカメラの疑問
絞りを1段分操作して光の通過する面積を2倍にしているのに、絞りリングの表示は例えば4から2.8と意味不明な変わり具合い、など、分かってしまえば当たり前のことでも、理屈がわからないと疑問に感じてしまう内容について
絞りリングに表示されている数字
絞りリングに表示されている数字は
[1.4][2][2.8][4][5.6][8][11][16][22]
です
初心者の方がこの数字見ると何だこの意味不明な数字の増え方はと思うかも知れません
ですが、絞りリングに表示してある数字を2乗してみると
[1.96][4][7.84][16][31.36][64][121][256][484]
となり、ピッタリではないですが何となく倍々と増えている様に見えませんか?
ピッタリにならない理由は、絞りに書いてある数字は、本当の数値の小数点第2位のところで切り捨てた数字が書かれているためで、絞りに書かれている数字というのは
[√2] [√4] [√8] [√16] [√32] [√64] [√128] [√256] [√512]
の値です。
これなら√(ルート)の中の値は、キッチリ倍々と増えているのでスッキリです。
絞りの仕組みは1段操作するごとに光の通る面積を2倍にしたり1/2にしたりすることですから、両隣の数字が倍だったり1/2なのは理解できますが、次に何で倍になる面積の値を書かずに2乗すると倍になる数字が書いてあるのだろうという疑問が湧くかも知れせんが、私の知識レベルではそうしないとこの先の光量計算がうまく出来ないからとしか答えられません。
ISO感度が「4」倍なのに露出の段差が「2」段の話
ISO感度100を基準とした場合、400は4倍感じやすいという表示です
100の時に必要とした光の1/4の光の量で足りるということですので以下のようになります
2段操作すると2×2となって、4倍または1/4倍になり
ちなみに3段だと2×2×2となって、光の量は8倍または1/8倍になります
ガイドナンバー(GN)
さらに初心者を迷わせるのがガイドナンバー(GN)ですが
これは光の強さは距離の2乗に反比例ということを忘れなければ大丈夫です
イメージ的には上の図の感じです。
光源A点からの光が[BCDE]で囲まれた正方形の位置に来た時の明るさを仮に1とした場合、その倍の距離にある[FGHI]の正方形の位置に達したときの明るさは1/4になります。
では1段開ける操作で同じ明るさに写る位置はどこになるでしょうか
正方形の面積が倍なる距離ですから
上のイメージ画像のように、光源から正方形[BCDE]の√2倍(約1.4倍)の距離になります。
ガイドナンバーと絞りと距離の基本公式
ガイドナンバー=絞り値×距離(ISO感度100の時)となります
被写体までの距離が決まっていて絞りを求めるなら
ガイドナンバー/距離=設定する絞り値(ISO100の時)
そして、これにISO感度が加わってくるとややこしくなるイメージですが、仮にISO感度200だとしたら、100に対して2倍感度がいいのですから、ISO100の時の数値に√2をかけてやれば良いことになります。例えば設定する絞り値をISO100で計算したものが5.6なら、それに√2をかけた8がISO感度200の場合の設定数値になります。